第十六回:コールセンターマネジメントのポイント

あっという間にお盆も開けてしまいましたね。
弊社は、お盆期間もコールセンターを動かしておりました(社員の夏休みは交代制です)。

ある程度、数字が落ちることも覚悟していたのですが、
店舗向けの案件を中心に反応は良く、お陰様で、
お盆期間も数字を積み上げることが出来ました。

グローバルに展開する企業が増えていく中で、お盆のような、
日本にしかない風習で休みにする会社は減ってくるのかもしれないですね。

結果上手くいきましたが、お盆期間にコールセンターを動かすことに関して、
内心、不安な部分もありました。

社内で議論もありましたし。
もし、アポが獲得出来なければ、成功報酬でやっている弊社は売り上げが立たず、
コールを行う原価だけかかり、コストをただ垂れ流すだけという事態になり兼ねないからです。
いっそ、コールセンターを止める、という選択肢もありました。

今回のコラムは、(お盆期間に限った話ではない)成果報酬でコールセンターを動かす中で、
私が気を付けているポイントをご紹介したいと思います。

今でこそ、堅調に日次でも利益を残せるようになってきましたが、
大阪時代や、小石川、本郷コールセンター立ち上げ時は、
日々の損益分岐点をクリアできるかで、胃をキリキリさせていました。

では、どうぞ。

その壱:暗示をかける
コールスタッフが架電する際の気持ちの推移が下記4段階に分けられるとすると、

1、「獲れないよ」(悲観)
2、「獲れるかな」(不安)
3、「絶対獲る」(希望)
4、「もらった」(確信)

如何に、3以上の状態で、コールを行わせることが出来るかがポイントとなります。

思考は現実化しますので、コールスタッフの気持ちを
3以上に持っていけるかどうかで、その日の売り上げは2倍以上変わってきます。

「戦力」はすぐに変えられることは出来ませんが、「戦意」はすぐに変えられます。
3以上の状態で、仕事に望んでもらえるよう、
「この案件は楽勝で獲れる」、
「お盆とか関係ない」などの、
スタッフをその気にさせる、ポジティブな発言を行うことを徹底しています。

それでも、「獲れないよ」っていう態度で仕事に望んでいるスタッフには、
案件変更などのアプローチを行うことになります。

その弐:出来ることを約束させる。
凄く当たり前のことなのですが、これを出来ていない人は非常に多いです。
私もそうでした。

コールスタッフに案件選択、単価調整の権限がないにも関わらず、
「売上」を握らせてしまうことなどがそうです。

当然、売上を握って欲しい方向には間違いではないのですが、
その「売上」を、「売上」ではなく「アポ数」、「アポ数」ではなく
「コール数」と、各スタッフが約束出来るレベルに落としていく必要があります。

その代り、出来ること(コール数など)の約束が守られなかった時は、しっかり追及していきます。
また、握れない約束をすると不安になり、その壱の暗示が掛かり辛くなってしまいます。

最近は売上を握れるスタッフも増えてきました。

その参:電話をし易い環境づくり
テレアポインターとして採用はしておりますが、
『みんな好き好んで、テレアポをしたいわけではない。』
という考えで、環境づくりするようにしています。
9割以上が断られてしまうような仕事ですし。

具体的に行っていることとしては、

・音楽を流す(コールスタッフのテンションがあがる)
⇒単純に、無音では電話はし辛いです。

・朝礼でのグッドアンドニュー。
⇒朝は声がでないですし。
 昨日起こった、良かったことなどを、各スタッフに発表してもらっています。

・休憩明けの気合い入れ
⇒みんなで、「午後も宜しくお願いしま~す」と言って、再開するようにしています。

などがあります。

その四:徹底したプランニング。
これは、コールセンターのマネージャーに限った話ではありませんが、
基本的に、イレギュラーはあるものだという頭で考えなければいけません。
そして、案件がストップしても、スタッフが風邪で当日欠勤をしても、動揺してはなりません。
動揺しないために、事前設計が非常に大切になってきます。

「A案件が止まったらB案件」、「B案件が止まったらC案件」、
「全部止まったら自社営業だな。自社のリストは500くらいストックしておこう。」、
「Xが休んだから、A案件はCに振ろう。」
など。

瞬間的に稼働内容を修正できるか?
コールスタッフのアイドルタイムをなくす上でも、非常に重要な項目です。

以上です。

書いてみると成果報酬だからといった項目ではなく、どの分野にも繋がる項目ですね。
参考になりましたら幸いです。

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